中耳炎

中耳炎は、鼓膜の内側(中耳)に膿や滲出液が溜まる病気です。風邪を引いた時に鼻をすすった際に鼻水に含まれる細菌やウイルスが、中耳に入り込み炎症を起こすことが原因です。

発熱や耳のかゆみ、耳の詰まった感覚、聴こえにくくなる、耳だれが出るといった症状を引き起こします。放っておくと繰り返し発症したり、鼓膜に穴が開いたりすることもあります。

耳の中で起きるので日頃の生活では気づきにくく、お子さまも耳が詰まった感覚がうまく言葉にできず発見が遅れることもありますので、耳をしきりに触ったり、痒がったりした場合にはお早めに受診することをお勧めします。

みみはなのど

副鼻腔炎

副鼻腔炎は、鼻の中から繋がっている頬・額の下・目の間にある空洞(副鼻腔)に炎症が起こり、膿が溜まる病気です。風邪を引いた時などに、鼻の粘膜が炎症を起こして、ウイルスや細菌の働きで副鼻腔まで広がることが原因です。

膿が混ざったような黄色がかった鼻水が出たり、顔が重たい感じや頭痛がしたり、膿がのどの方へと流れてのどの痛みや咳を伴う気管支炎や咽頭炎を引き起こすこともあります。

放っておくと慢性副鼻腔炎と呼ばれる状態になり、鼻の中が腫れてますます治りにくい状態になったり、睡眠時無呼吸症候群を引き起こすこともあります。

扁桃炎

扁桃炎は、口蓋垂(のどちんこ)の両脇にある口蓋扁桃と呼ばれる部分が炎症を起こす病気です。ウイルスや細菌の感染が原因ですが、症状は様々あり発熱や咳などの風邪のような症状や全身の倦怠感の他、飲み物や食べ物を飲み込む時に炎症が起きている部分に触れるため、痛みを感じることもあります。

扁桃自体は健康な状態でも6~7歳ごろに最大の大きさになると言われており、溶連菌感染症の場合には、合併症を起こすことがありますので、特に注意が必要です。

みみはなのど

気管支炎

気管支炎は、気道の中でも左右の肺に空気を送る直前の部分にあたる気管支に炎症が起きる病気です。通常の風邪であれば、気管支よりも手前の上気道(気管)と呼ばれる部分に炎症が起き、のどの痛みや咳などを起こしますが、より深いところにある気管支に炎症が起きた場合には長引く咳、痰、発熱などの症状や時には筋肉痛や関節痛が見られることもあります。

ウイルスや細菌による感染が原因のほとんどで、一見治ったと思っても気管支に炎症が残ってしまい、2~3週間咳が続くこともあります。

他にも、たばこの煙や粉じんを吸い込んだ場合に気管支炎を引き起こすこともあります。お薬の服用で治療できますので、咳が続いている場合には、小児科を受診しましょう。

肺炎

肺炎は、気管支のさらに奥の肺胞が炎症を起こす病気です。肺は身体の中の酸素を交換する気管であり、この交換機能が炎症によって弱まったり失われたりすると呼吸困難や入院が必要になることもあります。

高熱の他、胸の痛みやひどい咳、息切れ、呼吸をするときにゼーゼー、ヒューヒューといった音が聞こえる喘鳴などの症状が見られます。

症状が風邪と似ているため、見分けることが難しいですが、感染症の検査やレントゲンを撮って炎症の状態を確認することで、発見しやすくなります。気管の炎症の病気の中でも特に危険な病気のため、咳がひどい場合や胸の痛みを訴える場合には早めに受診しましょう。