2022/05/13

夏に流行する病気について

ゴールデンウィークが空け、気温も高くなり6月になると感染症が急激に流行しはじめます。

では、夏に流行る感染症にはどんなものがあるのでしょうか。

【ヘルパンギーナ】
ヘルパンギーナとは、夏かぜの代表的な病気の一つで、主にコクサッキーウイルスを原因として罹患する感染症です。
1歳から4歳くらいまでの乳幼児がかかりやすいとされています。
38度~40度程度の高熱が出るほか、のどの痛みなどが現れます。
また、のどの粘膜に特有の水ぶくれができるのも特徴です。

【手足口病】
手足口病も夏風邪の一つで、コクサッキーウイルスA6、A16、エンテロウイルス71(EV71)などさまざまなウイルスが原因となる感染症です。
主に5歳未満の乳幼児がかかりやすいと言われています。
主な症状として、口の粘膜や手足に2~3mm程度の水疱性の発疹が現れます。
発熱を伴うことが多いですが、高熱になることはほとんどありません。

【咽頭結膜熱(プール熱)】
咽頭結膜熱(プール熱)も夏かぜの一種で、アデノウイルスに感染することで発症する小児に多い病気です。
プールでの接触やタオルの共用などで感染することもあるため、別名プール熱とも呼ばれています。

38度から39度の高熱が出ることが特徴で、のどの痛みや結膜炎などの症状が現れます。

【感染性胃腸炎(食中毒)】
食中毒は、細菌やウイルスなどがついた食品や水を摂取することで発症する感染症です。
細菌系の食中毒は、気温や湿度が高くなる夏の時期に流行しやすくなります。

夏は気温や湿度が高いため、腸管出血性大腸菌O-157やサルモネラ菌、カンピロバクター、
黄色ブドウ球菌など細菌系の病原体を原因とする食中毒が流行りやすくなります。

これらの感染症の感染経路は、接触感染・飛沫感染・経口感染などそれぞれの感染症でさまざまですが、
ご自宅でできることとして、

◆外出先から帰ったら手洗い・うがいをこまめに行う
◆調理器具の洗浄、および消毒
◆洗濯物を使いまわさない

などを心がけてお子様が感染症を発症しないように気をつけましょう。

 

2021/12/17

子宮頸がん(HPV)ワクチンについて

子宮頸がん(しきゅうけいがん)は、ほぼ100%がHPV(ヒトパピローマウイルス)という
ウイルスの感染が原因であることが明らかになっています。

このHPVというウイルスは性交渉によって感染し、
約80%の女性が一生に一度は感染すると言われています。

このウイルスに感染することにより子宮頸がんなどの大きな病気にかかりやすくなります。

最近では特に若い女性を中心に広がっています。

しかしこの病気は予防接種を受けることにより未然に防ぐことができます。

【子宮頸がん予防ワクチン定期接種(無料:公費助成)の対象者】

子宮頸がん予防ワクチンの定期接種対象者は

小学校6年生から高校1年生相当の女の子です。
(標準的な接種時期は中学1年生です)

※予防効果を高めるには、3回接種することが必要です。
ご希望の方はお気軽に医師までご相談ください。

2021/05/17

便秘と下痢について

<便秘について>
離乳食を始めたばかりの頃や1歳くらいの乳児は、うんちがかたくなりやすい時期です。

このような症状がある時は、便秘の可能性がありますのでご相談ください。

・3日以上便が出ていない。
・うんちが固く、排便時に苦しそうにしている。
・母乳やミルクを飲む量が減っている。
・毎日排便があってもうさぎのフンのようにコロコロ状である。

◆ご家庭でできる便秘の改善方法

・水分をよく摂る
離乳食を食べ始めると、水分不足になりがちになります。
母乳やミルク、麦茶など意識して水分を摂るようにしましょう。

・マッサージ
おへその下あたりを「の」の字を書くようにさすってあげたり、
両足を持って前後に動かしてあげたりすることで腸の動きをよくしてあげましょう。

 

<下痢について>

新生児から離乳食前の赤ちゃんは、母乳やミルクしか飲んでいないので、うんちは水っぽいのが基本です。
多少うんちがゆるくても、しっかり母乳やミルクを飲んで、
体重も順調に増加していて、機嫌が良ければ心配はいりません。

また、離乳食が始まっているお子さんは 食欲があって機嫌が良い場合は、離乳食をひとつ前の段階に戻して様子を見てみましょう。

このような症状の場合はご相談ください。

・1週間以上、下痢が続いている。
・食欲がなく、ぐったりしている。
・特定のものを食べたときに下痢をする。
・蕁麻疹(じんましん)が出ている。

また、発熱や嘔吐を伴っている場合は、胃腸炎などの可能性もありますので、お早めに相談するようにしてください。

2021/04/12

季節の変わり目に喘息に注意

気温の寒暖差が大きくなる、季節の変わり目は喘息症状が現れやすくなります。

子どもの喘息の90%はアレルギー体質があり、特に多い原因としてダニアレルギーがあります。
特に春から夏にかけて、ダニによるアレルギー症状が目立つようになってきます。
ホコリっぽいところに行くと咳が止まらなかったり、
ゼーゼー言い始めるのはダニやホコリのアレルギーのある場合に起こることが多いです。

喘息を抑えるには、なるべく原因を身の回りから失くすことが重要ですので、
何が原因で喘息症状が起こっているかを調べることは大切になります。

当院でも血液検査によるアレルギー検査を行っております。
アレルギーの原因が分からない方は、是非ご相談ください。

2021/02/15

お子様の皮膚トラブルに気をつけましょう!

子どもの皮膚は、とてもデリケートです。ちょっとした環境の変化によっても刺激を受け、湿疹・皮膚炎などを生じやすくなります。

人間の皮膚は、一番外側にある角質層が持つ「保湿機能」と「バリア機能」によって健やかな状態を保っていますが、乳児はまだこれらの機能のコントロールが未発達のためトラブルが起きやすいです。

また、子どもの皮膚は、産まれて間もない頃は、母体から分泌されるホルモンの影響が残っているため、一時的に皮脂の分泌が活発ですが、その後、成長するにつれて皮脂の分泌量が減っていきます。

このように、子どもの皮膚トラブルには、おいてさまざまな種類がありますが、産まれてから乳幼児期にかけてよく見られる湿疹・皮膚炎は、「脂漏性湿疹」「おむつかぶれ」「あせも」があります。

◆脂漏性湿疹…皮脂が過剰に分泌されることによって起こる炎症のことを言います。皮脂の分泌が多い頭皮や顔に出来ることが多く、カサカサしたものからジクジクとしたものまでさまざまです。

◆おむつかぶれ…尿や便に含まれるアンモニアや酵素などが原因で起こる炎症です。おむつをつけている部位に合わせて赤みや湿疹、ただれが生じます。

◆あせも…汗が出る汗腺が詰まり、汗が皮膚の中にたまることで、炎症が起こった状態を言います。白っぽい水ぶくれのような症状や赤い小さな湿疹が出来る症状があります。

当院では、皮膚トラブルのお薬の処方はもちろんですが、良い皮膚の状態を保つために正しいスキンケアの方法もお伝えいたします。

2020/12/14

花粉症の治療 初期療法について

今年も花粉症の方には悩まされるスギ花粉の飛散の季節が近づいて参りました。
スギ花粉の飛散は、2月~4月がピークですが、飛散は1月から始まります。
愛知県の2021年度スギ花粉の飛散量は、2020年度に比べて非常に多いと予想されています。

当院では、花粉症の治療は花粉の飛散が始まる前から開始する『初期療法』をおすすめしております。
『初期療法』は、花粉が本格的に飛散する前に薬の服用を始めることで、花粉症の症状を未然に予防・軽減する治療法です。

『初期療法』のメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。

1.シーズン中の症状が軽くなる
2.症状の出現が遅くなる
3.内服薬や点鼻薬、点眼薬などの薬の使用回数が少なくて済む

当院の医師は、アレルギー専門医です。
毎年花粉症に悩まされている方は、1月中旬~2月上旬に早期受診をされる事をおすすめしておりますのでお気軽にご相談ください。